先日、こんなツイートをしました。
【#バスケのルールテスト】
ショットクロックが4秒のとき、A1がショットクロックをリセットするためにボールをリングに向かって投げた。ボールはリングに当たり、B1がそのボールに触れチームAのバックコートでアウトオブバウンズになった。
今回は24秒リセットについての問題です。
24秒リセットって難しいですよね。瞬時の判断で、何が正解なのかたまにわからなくなります。Bリーグでもたまに誤った対応がされてしまうぐらいです。
今日はこちらを丁寧に解説していこうと思います。
内容は以下の通りです。
- 相手に触れたら14秒?24秒?ケースで解説します
- ルールブックで理解を深めましょう
この記事は、「バスケ歴20年」「JBA公認審判」である筆者による解説となります。ルールブックにのっとりながら丁寧に説明をしていきますね。
相手に触れたら14秒?24秒?ケースで解説します
まずはさっそく、今回のケースの答えです。
答え:14秒リセットになります。
今回のケースは14秒にリセットされるケースなんですね。
正答率は66%!さすがに過半数を超えましたが、地味に30%以上の人は間違える結果となりましたね。
そこまで難しい問題ではないかなとは思いつつ…。おそらく、ややこしく感じるポイントはいくつかあったかと思います。
- リングに向かって投げた。→リセットの対象?
- B1が触れて出してるけど…。→24秒?14秒?
- バックコートのアウトオブバウンズだけど…。→24秒?14秒?
一つずつルールブックに照らし合わせて解説をしていきます。
リングに向かって投げてもリセット?
まずは「リングに向かってなげた」という部分です。
これでも24秒はリセットになるのでしょうか?
ルールブックには以下のような記載があります。
24秒以内にショットをしたとみなされるためには、以下の2つのことが満たされなければならない:
P36 第29条 24秒ルール 29-1-1 2019バスケットボール競技規則
◦ ショットクロックのブザーが鳴る前に、ボールがプレーヤーの手から離れていること
◦ ボールがそのプレーヤーの手から離れたあと、リングに触れるかバスケットに入ること
このように、ボールが手から離れたあとリングに触れればシュートとなる=24秒リセットの対象になる、ということがいえます。
どんなにシュートフォームに見えなくても、例えわざとぶつけても、リングに当たればリセットの対象になるんですね。よく覚えておきましょう。
相手が触れて出したら14秒?24秒?
次に「B1が触れて」の部分です。
今回のようにシュートが決まらずリバウンドが発生した結果、相手が触れてアウトオブバウンズになることも多々ありますよね。
その時のルールを確認していきます。
ボールが相手チームのバスケットのリングに触れたとき、ショットクロックは以下のとおりにリセットされる:
P37 第29条 24秒ルール 29-2-6 2019バスケットボール競技規則
◦ 相手チームがボ―ルをコントロールした場合は、24秒
◦ ボールがリングに触れる前にボールをコントロールしていたチームと同じチームがボールをコントロールした場合は、14秒
こちらの文章にある通り、相手がリバウンドをとってボールを「コントロール」した場合は24秒にリセットされますが、触れただけではコントロールにはなりません。
そのままボールがアウトオブバウンズになれば、同じチームがボールを「改めてコントロールする」ことになるので14秒にリセットされることになります。
バックコートのアウトオブバウンズは14秒?24秒?
最後に。「バックコートでアウトオブバウンズ」という部分。
これもパッと見、よくわからなくなってしまいそうなケースですよね。
これも、先ほどと同じルールに則って考えることになります。
ボールが相手チームのバスケットのリングに触れたとき、ショットクロックは以下のとおりにリセットされる:
P37 第29条 24秒ルール 29-2-6 2019バスケットボール競技規則
◦ 相手チームがボ―ルをコントロールした場合は、24秒
◦ ボールがリングに触れる前にボールをコントロールしていたチームと同じチームがボールをコントロールした場合は、14秒
ここでの記載のとおり、どちらがボールをコントロールするかで24秒/14秒のリセットが決まりますので、フロントコートやバックコートといった位置は特に関係がないんですね。
そのため、バックコートからのスローインとなった場合においても14秒リセットとなります。
念の為、「コントロール」の観点で、もう少し流れを細かく解説しておきますね。
- Aチームがボールを保持=Aチームがボールをコントロール
- Aチームがシュート=Aチームがコントロールを失う=どちらもコントロールしていない
- シュートボールがリングに当たる=24秒リセット対象
- Bチームがリバウンドボールに触れたが、そのままアウトオブバウンズとなる=Bチームはボールコントロールはできていない=どちらのコントロールでもないボールが外にでる
- Aチームのスローインとなる=Aチームのボールコントロールとなる=14秒(フロントコートだろうがバックコートだろうが関係ない)
このように、リングに当たったのち、結局どちらが改めてボールをコントロールするかで、リセットされる時間が変わってくるんですね。
ルールブックで理解を深めましょう
今回の解説は以上となります。
24秒/14秒のリセットについては、1試合で必ず1回はうまくリセットがされないケースが発生するくらい、ややこしいルールになっています。
昔は一律24秒リセットだったのでシンプルだったのですが…年々ルールは変わっていくので、常にアップデートしていないといけません。特にこの24秒周りについては、日頃からルールを正しく学ぶ癖をつけておいたほうが良いものです。
この機会に原文に目を通しておきましょう。