- またルールが改正されたらしい。
- 今の最新のルールってどうなってるの?
- 改正されたポイントを押さえておきたい!
この記事ではこういった疑問に答えていきます。
内容は以下の通りです。
- 2021年ルール改正における6つのポイント
- 特に大事なのは「オフェンスシリンダー」
- ケースにあわせてルールを理解しましょう
この記事は、「バスケ歴20年」「JBA公認審判」である筆者による解説となります。ルールブックにのっとりながら丁寧に説明をしていきますね。
2021年ルール改正における6つのポイント
毎年のようにマイナーチェンジされるバスケのルール。最近では2021年3月19日時点での変更・解説が最新版となっています。交代やスローインの細かい変更点もあるのですが、ここではポイントとなる7つの変更点をざっくりと説明していきますね。
ハチマキの禁止
ミニバスや中学校カテゴリではたまに見かける「ハチマキ」ですが、今回の変更によって「スカーフスタイルのヘッドバンドを身につけることは認められない」と明記されることになりました。ただしリーグや大会規定によっては着用可となるケースもあるようです。
介助されたら交代
ゲーム中、怪我をしたように見えるプレーヤーを治療するためや、装着しているサポーターやウェアなどを調整するためなど、プレーヤーの介助をするためにベンチにいる関係者がコート内に入った場合、原則的にその当該プレーヤーは交代をしなければいけなくなりました。
ハッとするプレーが起きると、思わずチームベンチから駆け出してしまうこともありますが、思わぬ交代にならないよう、今後は注意が必要です。
ショットの動作を明確化
ドライブやレイアップでシュートを狙う時にファールが起きると、フリースローになるのかシュート前なのかで揉めるケースってよくありますよね。
そこで今回のルール改正によって「バスケットに向けて、ボールを上方に動かし始めたと審判が判断した時」=「ショットの動作が始まった時」と定義されるようになりました。
レイアップにいくときは、ボールを保持した習慣=ボールを上方に動かし始めた時と判断されますが、ギャロップステップで片足→両足着地をする間についてはまだボールを上方に動かしていないため、シュート動作として認められないことになります。
オフェンスシリンダー
これまでシリンダーの概念はディフェンスに対して記載されていましたが、今回からオフェンスプレイヤーのシリンダーに関しても記載がされるようになりました。これは、ディフェンスプレイヤーが不当にオフェンスシリンダー内で接触を起こすことを防ぐことが意図されています。
ダブルファウルの定義変更
これは難しいのでケースで理解したほうが良さそうです。
例えば、パーソナルファウルと、チームファールのフリースローを伴うパーソナルファウルが同時に起きた場合、これまでは罰則が異なるためダブルファウルにできなかったのですが、今回の改正により、同じパーソナルファウル同士であれば、ダブルファウルが適応されることになりました。
アンスポーツマンライクファウルの定義変更
ディフェンスがスティールした直後、ボールコントロールが完全に交代される前に起きた接触が、明らかに速攻を妨害するようなあものであれば、アンスポーツマンライクファウルが適応されることになりましした。
特に大事なのは「オフェンスシリンダー」
プレイヤー側の観点から考えると、もっとも遭遇するケースが多いのは「オフェンスシリンダー」に伴うケースでしょうか。
例えば、ポストアップしているオフェンスプレイヤーに、ディフェンスが意図的に脇の下から腕を絡ませ、オフェンスファールにみせかけるようなケース。明確にオフェンスシリンダーをディフェンス側が犯していることになるのでディフェンスファールが吹かれるようになります。これは分かりやすいですよね。
一方、気をつけなくてはいけないのは、ディフェンスのピポットフットをディフェンスが跨ぐことで、意図的に胴体や下半身でオフェンスと接触を起こすようなケースです。ディフェンスの上手いチームであれば必ず行っていったようなプレーなため、これまでの感覚でいうと少し理解がされづらいかもしれません。ただし、新ルールに照らし合わせると今後はこれがディフェンスファールになるケースも出てくることになりますので、注意が必要です。
ケースに合わせて理解しよう
また、ルールブックによって原理・原則がわかったとしても、実際の試合におけるケースにおいて、どのルールがどのように適用されるかが分かっていなければ意味がありません。例えばこちら
このように、ケースに応じてどのような判定を行うのが正しいのか。これをtwitterなどでも解説しています。実際のシーンをイメージしながらルールを適応させていくと頭にもスッキリ入りますので、おすすめです。よかったらぜひtwitterもフォローをお願いします。
さいごに
以上、今回は「2021年ルール改正における6つのポイント」についての解説となりました。
最後は宣伝のようになってしまいましたが、このルールブックのわかりづらさがあったからこそ、このサイトを立ち上げているような部分もあります。正しいルールをきちんと学んで、バスケットボールの技術向上に少しでもお役に立てたら嬉しいです。