*この記事は「JBA2019バスケットボール競技規則」を読みやすいように再編集しています。
第38条 ディスクォリファイングファウル
38-1 定義
38-1-1
- ディスクォリファイングファウルとは、プレーヤー、交代要員、コーチ、アシスタントコーチ、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者によって行われる、特に悪質でスポーツマンシップに反する行為に対するファウルのことをいう。
38-1-2
- コーチにディスクォリファイングファウルが記録された場合は、スコアシートに記入されているアシスタントコーチがコーチの役目を引き継ぐ。アシスタントコーチがスコアシートに記入されていない場合は、スコアシートに示されたキャプテン(CAP)がコーチの役目を引き継ぐ。
38-2 暴力行為
38-2-1
- ゲーム中に、スポーツマンシップとフェアプレーの精神に反する暴力行為が起きたときは、審判または必要に応じて警備担当者により、暴力行為を速やかにやめさせなければならない。
38-2-2
- コート上もしくはその付近で、プレーヤーによる暴力行為が発生した場合は、審判は速やかにそれを止めさせる。
38-2-3
- 審判やテーブルオフィシャルズあるいは相手チームに対し、暴行を加えたプレーヤー、交代要員、コーチ、アシスタントコーチ、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者は、速やかに失格・退場させられる。クルーチーフは、その事象を大会主催者に報告しなければならない。
38-2-4
- 審判が許可をしたときのみ警備担当者はコートに入る。しかし、観客が明らかな暴力的な意図をもってコートに侵入する場合は、チームや審判、テーブルオフィシャルズを守るために、警備担当者は速やかにコートに入らなければならない。
38-2-5
- コートやコートの周囲、出入口、通路、更衣室(ロッカールーム)などの全てのエリアは、大会主催者の管理下にある。
38-2-6
- プレーヤー、チームベンチに座ることを許可された者による用具・器具を破損するおそれのある行為は、絶対に許してはならない。
- このような行為があったときには、審判はそのチームのコーチにそのような行為をやめさせるように警告をする。
- その行為が繰り返された場合には、速やかにテクニカルファウルまたはさらにディスクォリファイングファウルを宣さなければならない。
38-3 罰則
38-3-1
- ファウルをした当該者に1個のディスクォリファイングファウルが記録される。
38-3-2
- 規則により失格・退場処分を受けた当該者は、ゲームが終わるまで自チームの更衣室(ロッカールーム)にいるか、コートのある建物から立ち去るかしなければならない。
38-3-3
- フリースローが以下のとおり与えられる:
- 体の触れ合いをともなわないディスクォリファイングファウルが宣せられた場合のフリースローシューターは、コーチが指定する
- この場合のフリースローシューターはチームメンバーの中から選ばれる。
- 体の触れ合いをともなうディスクォリファイングファウルが宣せられた場合は、ファウルをされたプレーヤーがフリースローシューターになる
- 体の触れ合いをともなわないディスクォリファイングファウルが宣せられた場合のフリースローシューターは、コーチが指定する
- フリースローの後:
- そのチームのフロントコートのスローインラインからのスローインで再開する
- 第1クォーターを始める場合は、センターサークルでのジャンプボールになる
38-3-4
- 与えられるフリースローの数は以下のとおりである:
- 体の触れ合いをともなわないファウル:2本のフリースロー
- ショットの動作中ではないプレーヤーがファウルをされたとき:2本のフリースロー
- ショットの動作中のプレーヤーがファウルをされ、そのショットが成功したとき:得点が認められ、さらに1本のフリースロー
- ショットの動作中のプレーヤーがファウルをされ、そのショットが不成功だったとき:2本または3本のフリースロー
- コーチが失格退場になるファウル:2本のフリースロー
- アシスタントコーチ、交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者が失格退場になるファウル、このファウルはコーチのテクニカルファウルとして記録される:2本のフリースロー
- さらに、アシスタントコーチ、交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者がチームベンチエリアを離れ、積極的にファイティングに参加した場合:
- アシスタントコーチ、交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバーに対する1回のディスクォリファイングファウルごとに:2本のフリースロー。全てのディスクォリファイングファウルはそれぞれの違反者に対して記録される。
- チーム関係者に対する1回のディスクォリファイングファウルごとに:2本のフリースロー。全てのディスクォリファイングファウルはコーチに対して記録される。
- 相手チームと罰則が等しく相殺されない限り、全ての罰則に含まれるフリースローは行われる。