第43条 フリースロー
43-1 定義
43-1-1
- フリースローは、フリースローラインの後ろ、かつ半円の中から妨げられることなく1点を得ることができるように、プレーヤーに与えられる機会のことをいう。
43-1-2
- 1個のファウルに対する罰則として与えられるフリースロー、あるいはフリースローとそれに続くスローインを、フリースローの「セット」という。
43-2 ルール
43-2-1
- パーソナルファウル、アンスポーツマンライクファウル、体の触れ合いをともなうディスクォリファイングファウルが宣せられたとき、フリースローは次のように与えられる:
- ファウルをされたプレーヤーがフリースローシューターになる
- ファウルをされたプレーヤーとの交代が請求されたときは、交代をする前にフリースローを打たなければならない
- ファウルをされたプレーヤーが、怪我、5個のファウルあるいは失格・退場によりゲームを離れなければならない場合は、そのプレーヤーと交代したプレーヤーがフリースローシューターになる。交代できるプレーヤーがいない場合は、自チームのコーチが指定したプレーヤーがフリースローシューターになる
43-2-2
- テクニカルファウルや体の触れ合いのないディスクォリファイングファウルが宣せられたときは、ファウルをされたチームのコーチが指定するプレーヤーがフリースローシューターになる。
43-2-3
- フリースローシューターは:
- フリースローラインの後ろ、かつ半円の中に立つ
- ボールが上からバスケットに入る、あるいはリングに触れるようにするために、どのような方法でフリースローのショットを行ってもよい
- 審判からボールを与えられたあと、5秒以内にボールを放たなければならない
- ボールがバスケットに入るかリングに触れるまでは、フリースローラインまたは制限区域内のフロアに触れてはならない
- フリースローをするふりをして途中でわざとやめてはならない
43-2-4
- フリースローのとき、リバウンドの位置にいるプレーヤーは奥行き1mのそれぞれのスペースに交互に位置する権利を有する。(図6参照)
- これらのプレーヤーは、フリースローが行われている間、次のことをしてはならない:
- 自チームに認められていないリバウンドの位置に立つ
- ボールがフリースローシューターの手から離れる前に、制限区域やニュートラルゾーンに入ったりリバウンドの位置を離れたりする
- 何らかの言動によってフリースローシューターの邪魔をする
43-2-5
- フリースローのときにリバウンドの位置を占めないプレーヤーは、フリースローが終わるまでフリースローラインの延長線上より後ろでスリーポイントラインの外側にいなければならない。
43-2-6
- あとにフリースローの「セット」が続く場合、あるいはフリースローの後スローインで再開することが決められている場合は、フリースローシューター以外のプレーヤーは、フリースローラインの延長線上より後ろでスリーポイントラインの外側にいなければならない。
- 43-2-3、43-2-4、43-2-5、43-2-6に違反することはバイオレーションである。
43-3 罰則
43-3-1
- フリースローが成功しても、フリースローシューターのバイオレーションがあったときは、得点は認められない。
- あとにフリースローが続く場合、あるいはファウルの罰則によりスローインのボールが与えられることになっていた場合を除き、ボールは相手チームに与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる。
43-3-2
- フリースローが成功して、フリースローシューター以外のプレーヤーにバイオレーションがあった場合:
- 得点は認められる
- バイオレーションはなかったものとする
- 最後のフリースローの場合は、フリースローシューターの相手チームによりエンドラインの任意の位置からのスローインになる
43-3-3
- フリースローが成功せず、バイオレーションがあった場合:
- 最後のフリースローで、フリースローシューターあるいはシューター側のチームのプレーヤーによるバイオレーションがあった場合、それに続くポゼッションが与えられることになっていた場合を除き、ボールは相手チームに与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる
- フリースローシューターの相手チームのバイオレーションによるものであれば、フリースローシューターにやり直しのフリースローが与えられる
- 最後のフリースローで両チームのバイオレーションであれば、ジャンプボールシチュエーションになる